こんなインフルエンサー見たことありませんか?
こういった投稿みるたび私は
と思っております。巷で絶対に大事と言われているセクター分散は積極的に狙っていくべきものでしょうか?
少し考えていきたいと思いました。
1.セクター分散とは?
まず、日本証券取引所においては、登録される会社が業種ごとに33のセクターに分類されています。
セクターについては、以下のとおり
このセクターにできるだけ偏りがないように分散して投資するのがセクター分散というものです。
2.なぜセクター分散が必要なのか
セクターの人気は景気と金利に影響される
株式市場でどのセクターが人気になるか? ということは、1)景気の強弱と、2)金利の方向によって大きく影響されることが知られています。
それを図示すると、下のようになります。
このように、金利や景気によってセクターごとに強い弱いが出てきてしまうのです。
そうすると、特定のセクターに集中して投資していた場合は、時期によって配当がへったり、元本が安定しなくなったりといったことがおこってしまいます。
なので、セクター分散をすることで、安定的な配当と元本成長を継続していくことが可能となっているわけです。
3.セクター分散するなら〇〇を買えばよくない?
VYMとは、米国の優良400銘柄に分散投資ができるETFです。
配当利回りは2022年2月末で3.4%。経費率は0.06%という超優良ETFです。
セクター分散が大事大事言うなら、広く浅く投資するVYMでよくない?と思ってしまうわけです。
日本にも高配当ETFはあるのですが、あまり好みのものがないため自分でポートフォリオを作っている人が多いときいています。
日本の高配当株に投資している人に聞きたい。なぜ日本なのか?なぜ高配当なのか?と
4.自分の投資方針を確認しよう
全世界株式かS&P500のインデックス投資にドルコスト平均法で愚直に積み立てていくことが限りなく正解に近いと色んな人が言っている中で、なぜ日本の高配当株投資をするのでしょうか?
私の場合は、
・配当金が入ると嬉しい
・将来の暴落時の取り崩しが怖い
・日本企業を応援したい
・為替リスクを避けたい
といった理由が大きいです。
インデックス投資を選ばないからには(少額やってますが)、インデックスに負けないポートフォリをを作っていかなければいけないわけです。
これは全ての高配当株投資家が目指すべき方針だと思っています。
5.両学長とこびと株氏の罪
両学長とこびと株様に影響を受けて高配当株投資を始めた人はとても多いと思います。
私もその一人です。
そのお二人が口を揃えて「セクター分散が大事」とおっしゃっています。
そしてお二人が毎月やっていた高配当株ポートフォリオの公開。
セクターが綺麗に分散されたポートフォリオが公開されています。
この記事がミスリードを産んでいると私は考えています。
実は、ちゃんと注意書きが書かれているのを見逃していませんでしょうか?
「もしこびと株メンバーが今月から高配当株ポートフォリオを作るとしたら」
です。
実際にはお二人はこんな買い方をしていないと思います。
優良銘柄をスクリーニングして、安いタイミングで買う。こういう買い方をしているはずで、毎月均等買いなんてしていないはずなんです。
ここでも宝印刷の買い時について触れられています。個別株の買うタイミングなんです。
まず、銘柄選定がありきで、その中からセクターバランスを見て投資していく。そんなスタイルでしょう。
お二人の発信をちゃんと追っている人は気づいていると思うのですが、勘違いして毎月セクターが綺麗に分散されているポートフォリオを公開されている方がいて危機感を覚えてしまいました。
6.結論:セクター分散は手段であって目的ではない
セクター分散は手段であって目的ではありません。毎月無理矢理セクター分散をして投資するくらいなら、VYMを買いましょう。
VYMを買わないのであれば、その分リスクを負うしかないのです。
もちろんセクター分散は意識しながら、よいタイミングでよい企業を逆張りのタイミングで拾っていく。これが高配当株投資家のとるべき方針ではないでしょうか?
私も毎月のポートフォリオ公開をやっていきますが、無理矢理セクター分散するようなことはしません。
無理矢理セクター分散をして、そんなに買いたくない株を買うくらいならVYMを買うからです。
ある程度のリスクは承知のうえで、根気強く戦っていきたいと思いますので、みなさんよろしくお願いいたします。